MORIMURA Chapter 2 : This is the Archive 森村泰昌

予告編右上のVimeoのリンクから1週間のレンタル、ダウンロード販売へ進んでいただけます。

Intorduction

 1996年から2005年に撮りためた展覧会の記録を会場ごとにまとめた動画アーカイブである。 展覧会うちの四つについては、上映会で映像を見ながら森村自身が語った音声を同時収録。さらに、展示と関連する作品のスライドショーを収録している。
 DVDでは作品スライドは動画とリンクしており、展覧会を動画で観ながら、興味のある作品のシリーズをボタン操作でスライドショーとして見ることができる。

MORIMURA Chapter2
2006年 日本語/English Subtitles
本編/130min. (DVDに収録/スライドショー/56min.)
声の出演・森村泰昌 監督・岸本康
第25回モントリオール国際芸術映画祭参加作品
予告編はDVDの予告編です。(このオンデマンドにはメニューやスライドショーはありません)

1996年から2005年に撮りためた展覧会の記録を会場ごとにまとめた動画アーカイブです。森村泰昌の作品郡を展覧会を通して体系的に時間軸と共に再確認できる内容です。展覧会をご覧にならなかった方は勿論、ご覧になった方にもきっと再発見をしていただけます。森村泰昌による語りは、次の4つの展覧会です。
1.横浜美術館 個展
2.東京都現代美術館 個展
3.原美術館 個展
4.兵庫県立美術館 グループ展
東京都現代美術館の語りは、京都シネマで上映会の時にライブで収録したものです。


The trailer is for DVD. In this on demand has not any menus and slide show.
Yasumasa Morimura (born in Osaka in 1951) is known for his self-portrait series in which the artist himself replaces those depicted in various masterpieces of art history. After the release of the introduction: MORIMURA: Chapter 1: A kind of introduction, the first part of a trilogy that chronicles his multiple activities, the second part is the “Archive”. This archive is composed of his important exhibitions the last decade which of four includes his commentaries recorded on the occasion of the screenings in public. Even the slide show of his works presented in those exhibitions. This film features his exhibition “Morimura Yasumasa: Self-Portrait as Art History” hold at the Museum of Contemporary Art, Tokyo in 1998 and his narration and commentary recorded to the side of the movie screen at the Kyoto Cinema in 2006.

Exhibition

[1] 1996 Yokohama (23min.)
1996年4月6日 – 6月9日 横浜美術館 
「森村泰昌展・美に至る病 女優になった私」
4.6 – 6.9, 1996 Yokohama Museum of Art (Yokohama, Japan)
“Morimura Yasumasa: The Sickness unto Beauty, Self-Portrait as Actress”

[2] 1996 Marugame (2min.)
1996年9月8日- 10月13日 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館 
「森村泰昌展 女優シリーズより」
9.8 – 10.13, 1996 Marugame Genichiro Inokuma Museum of Contemporary Art (Kagawa, Japan)
“Morimura Yasumasa : Actress Series”

[3] 1998 Tokyo (33min.)
1998年4月25日- 6月7日 東京都現代美術館
「森村泰昌・空装美術館 絵画になった私」
4.25 – 6.7, 1998 Museum of Contemporary Art (Tokyo Japan)
“Morimura Yasumasa : Self-Portrait as Art History”

[4] 1998 Kyoto (16min.)
1998年6月16日 – 8月2日 京都国立近代美術館
「森村泰昌・空装美術館 絵画になった私」
6.16 – 8.2, 1998 The National Museum of Modern Art (Kyoto Japan)
“Morimura Yasumasa : Self-Portrait as Art History”

[5] 1998 Marugame (6min.)
1998年8月30日-10月18日 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
「森村泰昌・空装美術館 絵画になった私」
8.30 – 10.18, 1998 Marugame Genichiro-Inokuma Museum of Contemporary Art (Kagawa, Japan)
“Morimura Yasumasa : Self-Portrait as Art History”

[6] 2001 Kochi (2min.)
2001年2月11日- 3月25日 高知県立美術館
「森村泰昌と合田佐和子」展
2.11 – 3.25, 2001 The Museum of Art (Kochi Japan)
“Yasumasa Morimura & Sawako Goda”

[7] 2001 Tokyo (15min.)
2001年7月20日- 9月30日 原美術館
「私の中のフリーダ/森村泰昌のセルフポートレイト」
6.20 – 9.30, 2001 Hara Museum of Contemporary Art (Tokyo Japan)
“Morimura Self-Portraits An Inner Dialogue with Frida Kahlo”

[8] 2002 Tokyo (5min.) 
2002年11月16日- 24日 佐賀町食糧ビルディング
「エモーショナル・サイト展」
11.16 – 24, 2002 Sagacho Shokuryo Building (Tokyo Japan)
“Emotional Site”

[9] 2002 Kobe (16min.)
2002年11月19日- 2003年1月13日 兵庫県立美術館
「未来予想図 私の人生☆劇場」
11.19, 2002 – 1.13, 2003 Hyogo Prefectural Museum of Art (Kobe, Japan)
“Theatre of Our Lives”

[10] 2003 Tokyo (2min.)
2003年10月18日 – 2004年1月18日 森美術館
「ハピネス:アートにみる幸福への鍵」
10.18, 2003 – 1.18, 2004 MORI ART MUSEUM (Tokyo Japan)
“Happiness : A Survival Guide for Art and Life”

[11] 2005 Tokyo (4min.)
2005年5月21日- 7月2日 シュウゴアーツ
「諷刺家伝 ゴヤに捧ぐ」
5.21 – 7.2, 2005 SHUGOARTS (Tokyo Japan)
“Los Nuevos Caprichos”

[12] 2005 Osaka (3min.)
2005年7月2日- 7月30日 MEM
「フェルメールの部屋」
7.2 – 30, 2005 MEM (OsakaJapan)
“Vermeer’s Room”

Production Diary

森村泰昌の活動記録の10年

大規模な展覧会については、展示風景も詳細に撮っておけば後々使いやすいであろうと、丁寧に撮り続けてきた。

特に90年代はまだまだアナログビデオが主流だったので、テープのノイズなどが予期できないために、OKシーンを2度以上は記録しておくという念の入れようだった。 撮り始めて数年が経った時に、いったいこれをどんな形にまとめれば良いのか少し迷っていたが、1つのドキュメンタリーの中で見せるにはあまりに膨大であったのと、ある程度貯まった時に見ると資料としての価値もあるのではないかと思えたため、結局は今回のようなアーカイブをDVDというメディアで構成することにした。

編集は展覧会を入口から出口まで丁寧に見せるというコンセプトで行なった。展覧会を見に行った人も見なかった人にも客観的にその展示がどんなものであったかを再現する映像にしたつもりだ。しかし、いくつか編集を終えてみると会場の音をそのまま使った編集では何かものたりない。音のある作品は別として、写真や平面の作品の部屋ではその空間の音だけがほとんど無音に近い形で聞こえるだけである。

元々美術館にはBGMが使われることは稀で、ほとんどの場合は無音であり、空間の音なのだが、映像にしたとき、いくらこの無音を丹念に再現できたとしても、やはり少し退屈だ。

そこでちょっと考えた。この映像の副音声に森村さんの作品解説が本人の声で入っていると面白いのではないか。その昔、「金高かおるの世界の旅」という番組があったが、当時16ミリフィルムで収録されていたためか、音声は現場の生の音よりも、その映像を見ながら話す金高さんの声と質問や相づちをする男性の声で構成されていた様なことを思い出した丁度、Chapter1の上映会を予定していたのでその時に、ライブで実現できればと思い、森村さんに編集した映像を見せて、このプランについて話をしたところ、面白そうなのでやってみようという事になった。

ところがである。森村泰昌という美術家はサービス精神が旺盛で、やるとなったらしっかりとやりたいということになって、結局、映像に合わせて語られるトークは私の相づちはなく、森村泰昌の熱弁が響いたのであった。結果はその時の観客の人たちには大盛況で、言葉を廃して作ったChapter1よりも分かりやすくて好評だった。ただ本人の森村さんは、映像に合わせて話をするのはとても難しかったらしく、「岸本くんに騙された」を連発していた。

今回のChapter2には、京都と兵庫で行なった時の上映会で上映した4つの展覧会の映像について、森村泰昌のギャラリートークのような解説が入っている。当初、副音声にしようと考えていたが、でき上がったDVDでは勿論、主音声である。  また、このDVDには動画からスライドショーを見るリンクを設けて、展示風景で見る作品をより詳細に見ていただきための静止画データをスライドショーとして収録している。この静止画はメニューから連続したスライドショーだけ見ることも出来る。

90年代から美術の分野でも「動画アーカイブ」という言葉が重要であるという方向でささやかれる様になってはいたが、様々なことが壁になり体系的な動画アーカイブというものが作られて来なかったように思う。展覧会の開催の予算に比較すると、ほんのわずかな予算で記録が残せるということをもう少し積極的に考えていただいても良い時期にきているのではないだろうか。このChapter2がそんな思いを持てるきっかけになれば嬉しい。         岸本 康

MORIMURA: Chapter 2 : This is the Archive 

2006年 声の出演・森村泰昌  監督・岸本康 

MORIMURA Chapter 2 本編 130分 日本語 ・English Subtitles 
スライドショー 56分 

第25回モントリオール国際芸術映画祭参加作品

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