「まねぶ」って言葉は
まなぶって言葉、
それからまねるって言葉、
この二つの言葉の語源にあたる
古い言葉なんだそうです。
モリエンナーレとは? 美術史を公的な一般論的なものとしてとらえるのではなく、私的な個人史で語ることによって、等身大の美術史を見つけ出す。「私美術史」の実現、これを等身大をはるかに超えた規模で展開する昨今のビエンナーレやトリエンナーレをいささか皮肉るスタンスで「モリエンナーレ」と称してみたい。(森村泰昌)
この映像は2010年に高松市美術館で開催された「モリエンナーレ」が、2011年にふくやま美術館に巡回した時の会場記録と共に、森村泰昌のインタビューを交えてまとめたものである。
「これは見事に落選した作品だ!」と初期の作品を惜しげも無く?紹介し、今の彼の作品からは想像もつかない作風のものが多く出品された展覧会。森村の油絵を始めた頃からの秘蔵の作品が初めて公開され、自作と共に影響を受けた作家達の作品との同時展示が興味深い。更に森村自身のコメントがよく考えられていて面白く、若き頃の森村、言わば青春時代の紆余曲折が垣間みられるような展示になっている。
彼の学生の頃の美術との関係を話すくだりは、「そうなんだ。」と美術との垣根が取り払われるような感覚を覚える。森村は「美を体験するであろう若い世代の人々が自身の生き方や表現を考えるうえで何かのヒントになればと思う。」とする。
最後のインスタレーション映像では田中敦子となり電気服に入っていく森村は、静寂で一種神懸かり的な感じさえする。
-
MORIMURA Chapter0
Barco negro na mesa + Five Water Towers
2008年/27min. 日本語/English Subtitles
出演・森村泰昌 監督・岸本康
モリエンナーレ/まねぶ美術史
2012年/31min. 日本語
声の出演・森村泰昌 監督・岸本康
美の教室、静聴せよ
2012年/35min. 日本語
出演・森村泰昌 監督・岸本康
このDVDには3つの映像が収録されています。そして、「動く電気服2010(田中敦子のために)」(約4分)、「烈火の季節: ミシマ」(約8分)のインスタレーション風景をメニューで選んで再生出来ます。
-
森村泰昌 関連DVD
MORIMURA Chapter 1
A kind of Introduction