家庭用ビデオによるアート・ドキュメンタリー撮影マニュアル

家庭用ビデオカメラによる
アート・ドキュメンタリー


 1、はじめに
 2、撮影
 3、展覧会を撮る
 4、フォーカス
 5、アイリス
 6、三脚を使う(水平・垂直)
 7、ホワイトバランス
 8、フレーム(カット)
 9、三脚を使う(パン・チルト)
10、ズーム
11、照明
12、音声
13、展覧会を撮る―まとめ―
14、制作風景を撮る
15、インタビューを撮る
16、
編集・発表





 今回のマニュアルでは、編集には詳しくは触れませんが、編集することによって、どんな素材をどのように撮っておけば良いか、より理解できます。素材が揃った所で編集にチャレンジしてみましょう。 

 編集に入る前に撮影した素材の内容を詳しくプロットしたログノートを制作しておく事が、作品の質を高めたり、編集をスムーズに行う秘訣です。
各場面をタイムコードと一緒にプリントアウトしたものに、様々なデータを付け加えてデータベース化します。このログノートにより、ストーリーボードを制作したり、カット割りを行います。逆に不足している素材の確認も出来る訳です。
※ログ(log)の記録

テープNo.、撮影した場面のタイムコード、撮影時間、画質、会話の内容などを一覧にまとめる作業。

インタビューはテープおこしをしてデータベースにします。

■ 発表 ■
 日本でのアート・ドキュメンタリーの発表のチャンスは、ほとんどありません。
また、流通もほとんど無く、本格的なものを制作しても、制作費の回収ができれば、かなり良い方です。
 ギャラリーや美術館に持ち込んでみるのも良いですが、充実した映像でない限り、発表できるまでに至りません。
 日本で唯一、アート・ドキュメンタリーの映画祭を企画していました東京のユーロ・スペースという映画館も現在は継続していません。
 また、一般のビデオコンテストなどにも応募してみるのも、アート・ドキュメンタリーの裾野を広げるのに良いでしょう。
 海外には美術館等が主催するアート・ドキュメンタリーの映画祭があります。


■ おしまいに ■

 アート・ドキュメンタリーは、あなたが素晴しいと思っている芸術を、より多くの人に知ってもらうための、とても良い手段の一つだと思います。
 そして、それらは時代をも越えて残り、もしかすると未来の人達をも感動させる可能性があるのです。
 しかし、まずは撮らなければ始まりません。「撮っておけば」と後になって一度でも思ったら次からは必ず撮るべきだと思います。


■ 家庭用ビデオによるアート・ドキュメンタリー撮影マニュアル ■
監修   岸本 康
発行日  1997年2月20日
     2003年10月20日(Web版)

発行所Ufer! Art Documentary
〒602-0858京都市上京区河原町広小路下ル21
TEL075-231-5264 FAX075-253-3911
http://www.ufer.co.jp
Ufer! Art Documentary
映像素材協力:
KYOTO ART TODAY
撮影機材協力:松下電器産業株式会社
本マニュアルからの無断転載・複写、放送などへの使用を禁じます。

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